自筆証書遺言と公正証書遺言
 こんにちは

今回は、自筆証書遺言と公正証書遺言の違いについて、少しお話したいと思います。

遺言書として皆さんが残しておられるものの大部分は、自筆証書遺言か公正証書遺言です。

当事務所でも、相続人の方がこんな遺言書が見つかったんだけど・・とご相談に来られることがよくあります。

先日ご相談に来られた方は、ご主人の自筆の遺言書が見つかったという方でした。
ご相談に来られた奥様は、「手書きの遺言書が見つかったが、こんなメモ書き程度のもので、本当に効力があるの?」ととても心配されていましたが、この方の場合、幸い、自筆証書遺言の要件をみたした形の遺言書でしたので、遺言書は有効でした。

このように、自筆証書遺言は、遺言者が自筆で残すことができるという点では簡単に作成できますが、場合によっては、成立の要件をみたさず、せっかく遺言書を残された方の遺志が実現できない場合もあります。

自筆証書遺言が有効に成立するためには、〜簡犬亮書、日付の自書、氏名の自書、げ^が必要です。こうみると簡単に有効な自筆証書遺言が作成できるように思いますが、実際は、そうでもありません。たとえば、日付を「吉日」としていたり、遺言書の本文をワープロ書きにしていたり・・・などです。

また、自筆証書遺言を残される場合は、専門家のアドバイスを受けないで作成される場合が多いので、形式的には上記4つの要件をみたしていても、内容が不明確であったり、不動産の特定が不十分だったりして、遺言者の遺志どおりに実現できないこともあります。

また、自筆証書遺言は、親族に保管場所を告げずにお亡くなりになられた場合、発見されるかどうかも確かではありませんし、盗難や紛失のおそれもあります。

さらに、遺言を執行する際には、裁判所による「検認」という手続きが必要となります。

このように、自筆証書遺言には、いつでも作成できるという手軽さはありますが、デメリットも少なくありません。

せっかく遺言書を残されても、それが無効となってしまっては意味がありませんから、事案によっては公正証書遺言を残すことをお勧めしています。
公正証書遺言とは、証人2名の立会いのもと、公証人に作成してもらう遺言書です。
費用はかかりますが、公証人に作成してもらうので、形式の不備もありませんし、内容が不明確だということもありません。
原本は公証役場に保管されますので、紛失の心配もありません。
また、お亡くなりになられた方が公正証書遺言を作成しているかどうかも分からない場合もありますが、公証役場に行くと、その方が公正証書遺言を残しているかどうかを調べることもできます。

以上のようなことから、公正証書遺言を残しておくことをお勧めしています。遺言の内容については、弁護士にご相談いただいて、いろいろな場合を想定しながら考えるのがいいと思いますので、遺言を作成しようかどうか迷っておられる方は、是非お気軽にご相談してみてください
posted by: 弁護士 小川 弘恵 | 遺産相続問題 | 18:50 | - | - | - | - |
遺言書〜残されたペットの世話が心配な方
 こんにちは

久しぶりにブログ更新します。

今回は、ご自分が亡くなった後、残されたペットの世話が心配な方に、遺言書によってペットのお世話をお願いする方法をご紹介したいと思います。

随分前になりますが、犬のブリーダーのご婦人から、ペットのお世話をブリーダー仲間にお願いしたいと思っているのだが、遺言書に残せないかとのご相談を受けたことがありました。
その方は、ご主人に先立たれ、30匹くらいのワンちゃんと一緒に生活されていました。
ご自分が亡くなった後は、ワンちゃんをブリーダー仲間に託したいということでした。

そこで、ご婦人のご希望を聞いて、公正証書遺言を作成しました。
内容は、こんな感じです
まず、ワンちゃんを育てるための家をお持ちでしたが、その家は、ブリーダーの友人ではなく、ご婦人の姪に遺贈することにしました。
ただし、友人がワンちゃんを育てている間は、その使用を妨げてはならないし、そのお家を処分したり、他に賃貸したり、担保に供してはいけないという負担付き遺贈です。
そして、その友人に使用させる期間を設定しました。

次に、その友人には、別のお家を遺贈することにしました。ただし、これも負担付きの遺贈にし、その友人がペットのお世話をしなくなったときは、遺贈は効力を失うとしました。また、ワンちゃんのお世話は、姪に遺贈したお家で行わなくてはならないとう条件も付けました。そして、友人がペットのお世話をしている間は、そのお家の賃料は発生しないことにしました。

ご婦人は、今もとてもご元気で、ためにお電話をいただくのですが、いつもワンちゃんたちのことを気にしておられます。

私はペットは飼っていないのですが、ペットは飼われている方は、自分がいなくなった後、ペットのことはとても気がかりなんですね。
遺言書を残して、ペットのお世話をしてくれる人に、どのように飼育してほしいか、ペットの埋葬はどうするかなど、お願いしておくと安心ですね。
ちなみに、私はネコ派です。ネコが飼いたいのですが、ペット不可のマンションなので今は諦めています



posted by: 弁護士 小川 弘恵 | 遺産相続問題 | 19:30 | - | - | - | - |
任意後見制度について
 こんにちは

先日、遺言相続のセミナーと無料法律相談会を開催しました。
セミナーにも相談会にも、暑い中たくさんの方に参加していただき、本当にありがとうございました

今回の法律相談会では、任意後見制度に関するご相談が多かったです。

任意後見制度とは、簡単にいうと、お元気なうちに、認知症などなった場合に備えて、
ご自分の生活や財産を守るため、事前に支援者(任意後見人)や支援内容を決めておく制度です。

具体的には、お元気なうちに、誰を支援者とするか、支援内容等の契約内容について事前に決めて、その内容について公正証書を作成しておきます。
そして、判断能力が低下してきたと思ったときに、ご本人や任意後見人になる者が、家庭裁判所に申立をして、任意後見監督人が選任され、契約の効力が発生します。

任意後見制度を利用すると、ご自分の判断能力が低下したかなと思ったときに、すぐに申立をして、
任意後見人に支援をしてもらうことができるというメリットがあります。

任意後見については、引き続き、このブログでもお話したいと思います。
当事務所でも9月に無料セミナーを開催する予定ですので、ご興味のある方は、こちらにもお気軽にご参加ください


posted by: 弁護士 小川 弘恵 | - | 19:03 | - | - | - | - |
遺言セミナーを開催しました
 本日、京都のシニア向け分譲マンションからご依頼を受けて、遺言書セミナーを開催しました。
セミナーのタイトルは『遺言書にまつわるトラブル解消セミナー』で、当事務所のパートナー弁護士橘睿陀Г講師としてお話させていただきました。

私も、このセミナーに同行しました。
参加されたのは、50代後半から70歳くらいのシニアの方でした。

このセミナーでは、遺言書がないまま亡くなってしまった場合、残された親族の間でトラブルが起きるケースを具体例をまじえてお話しました。

遺言書がない場合、どうしても残された親族間でトラブルになりやすい事例があります。
例えば、相続人に子どもいらっしゃらず兄弟姉妹が相続人になる場合や、
残された配偶者に連れ子がいらっしゃる場合、
残された遺産が不動産しかない場合、
亡くなられた被相続人が、生前にご家族に、どこにどういう財産があるか説明されていない場合
などです。

私が実際ご依頼を受けた事件でも、もし亡くなられた被相続人が遺言書を残されていれば、親族間でトラブルにならずに、円満に遺産分割ができたのに・・・と思うことが多々あります。
遺言書を残すことは、被相続人にとっては、自分の財産を、残された家族にどうように分けるかという最後の希望でもありますし、残された家族にとっては、遺言書があることによって被相続人の意志を知ることができます。

遺言書を残すかどうかは別にして、
是非いちど自分にもしものことがあったら、残された家族にどのように生活していってほしいか考えてみるのもいいのではないでしょうか。

当事務所でも、7月から9月まで、毎週遺言セミナーを開催していますので、お気軽にお越しいただければと思います。








posted by: 弁護士 小川 弘恵 | - | 18:31 | - | - | - | - |
事務所移転しました
事務所移転しました

6月13日(月)から、JR大阪のノースゲートビルオフィスタワーに移転しました
前の週の金曜日と前日に引越しをしたのですが、
普段から荷物の少ない私は、意外とスムーズに荷物の整理を終えることができました

一方、私の隣の机で働いているもう一人の弁護士は・・・
物を捨てることができない性格のようで、引越しを機に、いろいろな荷物や書類を整理しはじめました

引越しのおかげて、ふたりとも、今のところ、スッキリしたデスクで仕事をしています

これがいつまで続くかは、またこのブログでご報告しますね

次回は、遺産相続に関するお話をしたいと思います






posted by: 弁護士 小川 弘恵 | - | 17:42 | - | - | - | - |
相続放棄
先日、市役所での法律相談に行ってきました。
毎日、事務所でも多くの法律相談を受けるのですが、一歩事務所の外に出てみると、さらに多種多様な悩みがあることを実感します。
少しでもお役に立てればと奮闘する毎日です

それでは本題に・・・。
最近、相続や遺言についてのご相談が増えてきたように感じています。
そこで、遺産相続についてのよくあるご質問について書いてみようと思います。
今回は、「相続と相続放棄」についてです。


相続は、人が死亡することで始まります。
相続が開始すると、相続人は亡くなった方の「財産に属する一切の権利義務」を承継することになります。

一般的なイメージでは、預貯金や不動産など、プラスの価値のあるものを引き継ぐという感覚があるかもしれませんが、現実にはそれだけでなく、借金などの債務や損害賠償責任などのマイナスの財産も受け継ぎます。
そうすると、多くの借金があるのに返済ができないまま亡くなってしまったような場合には、相続人は、その借金等を相続することになります。
したがって、何の手続もせずそのままにしておくと、相続人に借金の督促がやってきてしまいます。

そのような場合、「相続放棄」(民法915条1項)という手続きをとることで、借金等を受け継がないことができます。
この「相続放棄」は、相続権を放棄することで、初めから相続人とならなかったとみなされる制度ですので、亡くなった方の「財産に関する一切の権利義務」を放棄することになります。


「相続放棄」は、「自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内」に、お亡くなりになった方の最後の住所地の家庭裁判所に対して相続放棄の申述書を提出して行います。

ただ、現実には、三箇月以内に放棄するかどうかの判断ができないケースもあれば、三箇月をとっくに過ぎてから多額の債務があることを知ったというケースも生じてきます。
そのような場合には、相続期間延長申立(民法915条2項)によって、この三箇月の期間が延長することも可能ですし、また、三箇月経った後でも場合によっては相続放棄が認められることもあります。
もし、思い当たる場合は早めにご相談いただければと思います。



posted by: 弁護士 小川 弘恵 | 遺産相続問題 | 13:38 | - | - | - | - |